永遠の戦士エルリック

ストームブリンガー―永遠の戦士エルリック〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

ストームブリンガー―永遠の戦士エルリック〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)

エルリックサーガの再版と思います。エルリックサーガの名前だけは聞いたことがありましたが、書店で全然見かけないためなかなか読む機会がありませんでした。忘れた頃にふと新たに出版されているのを見つけました。多分、エルリックサーガのほうは廃刊になったのだと思います。まあ、同じものが手に入れば問題なし。
ファンタジー小説好きなので楽しんで読んでます。一言で言えば、ダークヒーロー物。アメコミでありそうな感じです。
世界観は法と混沌の神が争っている世界の中のひとつの次元。日本のファンタジー小説やゲームでよくありそうなやつです。そう言えば、法と混沌が争う世界の小説を今まで読んだことがありませんでした。LawとChaosとか、次元が・・とか出てきたら元ネタはこの辺なのでしょうね。
この小説の特徴といえば、その主人公と主人公が持っている剣の異質さです。主人公は魔法と剣を窮めた最強の戦士であり、薬無しでは生きられないほどの最弱の体質。主人公の剣は敵から魂を吸い取り主人公に力を与える最強の武器であると共に、主人公の身近な人の魂を一番欲しがる意志を持つ諸刃の刃。人間離れした風貌の主人公に漆黒の剣と見た目からすでに異質。
常人とはかけ離れた運命のストーリーなので感情移入が全然できないので少し味気ないのが残念なところ。でも、突拍子も無いストーリーで独特の確立された世界観は楽しめます。ファンタジー好きならおすすめ。