虫垂炎になった時のこと
先月、急性虫垂炎で入院して手術しましたが、そう言えばその時のことをどこにも書いていませんでしたので書き残します。初めての入院だったし、貴重な経験だったのでこのまま忘れるのももったいないしね。
10月31日(火)
- 6時30分
- 目覚まし時計は7時にセットしているのだが、お腹が痛くて目が覚める。寝相が悪いのでお腹を冷やしたかなと思う。
- 7時30分
- 相変わらずお腹が痛かったが、何も食わない訳にもいかないので少なめの朝食を取る。お腹を冷やした感じの痛さの割りには下痢も嘔吐も無く、ちょっと疑問だった。
- 8時20分
- 病院に行きたかったが、午前中にしておきたい仕事があったので出社。腹を押さえながらゆっくりと歩く。会社は家から徒歩10分程度と近いのですが、それでも辛かった。
- 9時前
- 会社で整腸剤をもらい飲んでみるが効いた感じがしない。
- 9時過ぎ
- 仕事にならない程の痛みだったので、もう少し強い薬をもらうくらいの気持ちで近所の病院に行く。最初の病院は午前中に内科の診察を行っていなかったので、近くの内科を聞いてそちらに行く。
- 10時00分
- 診療所で診察を受ける。待合室の私の様子が他から見て普通じゃない様子だったらしく、途中からベッドに寝かされて診察を待つことになっていた。待っている間、ずっとうずくまって体を震わせていた。診察結果、もっと大きな病院ですぐに診察を受けた方が良いとのこと。タクシーチケットを渡され、県立病院の緊急外来に直行。
- 10時10分
- 会社に一報入れる。気軽に病院に行ったつもりが、少し大事になりそう。
- 10時30分
- 県立病院で診察。この時痛かったのは胃のあたり。虫垂炎も初期は胃のあたりから痛みが来るらしい。神経が繋がっているのだろうと想像。とりあえず点滴を受ける。点滴は始めての経験。針が刺さってるけど痛くないのが不思議。
- X線撮影
- 地下の緊急外来から上階に移動する。車椅子を聞かれたが、がまんすれば普通に歩けれたので断る。少しプライドがあったので、院内は平気を装い移動。待ち時間無く撮影室に入れるのは良かったが、撮影を待っている人の順番を飛ばした感じがして申し訳なく思う。
- CT撮影
- X線の部屋の裏側を通ってCTの部屋に移動した。X線で息を止めたせいか、もしくは少し無理をしたせいか、少し貧血っぽい感じでふらついていた。今まで大きな怪我をしたことが無かったのでCT検査は初めて。大学時代の研究の関係でCTの写真やらを見る機会が多かったが、まさか自分が入ることになろうとは。撮影中は息を20秒弱止める。この辺は知っていたことだ。
- CT撮影後
- 貧血というか頭に酸素が回ってない感じ。すぐに立ち上がれず、しばし座った状態。頭の中で、さっさと立ち上がれと自分に命令しているが体が動いてくれない。気合を入れて立ち上がってCT部屋から出るが、壁にもたれかかったまま動けない。待合室の長椅子に座らせてもらい、結局車椅子を持ってきてもらうことに。
- 再び地下へ
- 車椅子で移動。足があるのに歩けない自分を情けなく思う。もっと重い病気の人も居るだろうに。
- 診察結果待ち
- 他にもエコー検査とか受けて検査結果待ち。保険証持ってないので診察代払えるかな、と不安。
- 診察結果
- 虫垂炎の可能性が高いと判定されるが、血液検査で炎症反応が少ないため薬で散らす治療を勧められる。ひとまず様子見ということで痛み止めをもらい、帰宅することになる。熱も出ていなかったし。あんましひどくなさそうだったので少し安心したが、安心したところで腹の痛みが治まる訳でも無い。翌日の朝9時に再診を受けることになる。
- 13時00分
- 会社に連絡し、本日と翌日も休むことを告げる。病院は落ち着かないのでさっさと家に帰りたかったが、痛みに波があるようで、痛い時にはとてもじゃないが歩けない。一度帰ろうと試みるが歩行が困難だったので、しばし病院で寝させてもらってから帰宅する。
- 13時〜17時
- 自宅のベッドで横たわる。この頃はお腹全体が痛く、仰向けに寝ると痛いので横になって寝ていた。うつ伏せは論外。自分が担当していたプロジェクトが翌日本稼動のため、会社からQ/Aの電話がしばしば入る。痛みをこらえながらの対応のため、だんだんいらついた対応になる。つーか、先輩の電話の前置きが長いのが悪い。毎回、「病気大丈夫か?おまえの体が心配で・・云々・・。ところで、・・」と前置き(しかも毎回同じ)があるので、前置き付けるのは最初の1回だけにしろと。何回目かの電話で、「前置きはいいから本題だけ言え」とキレたよ。
- 17時30分
- 定時を過ぎると電話も無くなり落ち着く。一安心。相変わらず腹は痛いが。腸全体が痛みがあるようで、お腹のどの範囲に腸があるのかが分かるくらい。
- 18時ごろ
- 急に寒気が襲ってきた。ふとんにくるまりガタガタ震えていた。
- 20時ごろ
- 昼飯を食べていないのでさすがに腹が減ってくる。腹が痛いのであまり食べたくは無かったが、何も食べなければ体が参ってしまうと思い、買い置きしていたソイジョイを1本食べる。
- 深夜
- 痛み止めを飲むと少し楽になるので、飲むペースを考えて飲んでいたが、さすがに3錠しかもらえていなかったので途中で尽きる。また痛みの波が襲ってくるのが怖い。もちろん、夜は痛みで一睡も出来ず。脂汗かきながらガタガタ震えていた。大事に備えて、小さなかばんに保険証と暇つぶし用の小説と財布を入れてすぐに病院に行けるよう準備しておく。枕元にはタクシーの電話番号をいくつかメモし、携帯電話を横に置く。夕方の寒気で熱が出ていたらしく、体温計で計ってみると39度を越えていた。
11月1日(水)
- 5時30分
- 痛み止めが切れてがまんの限界。病院が開く時間まで待っていたら気絶するかも知れないと思い、タクシーを呼ぶ決意をする。救急車を呼ぼうか迷ったが、大げさな感じがしたし近所迷惑かなと。高そうだし。でも、後から聞いた話では、これくらい重い症状なら救急車を呼んでも問題なかったみたい。救急車に乗るチャンスだったのに残念。準備のために服を着替えていたが、お腹が痛くてベルトが締めれない。ということでズボンはパジャマのまま。恥かしいがあれこれ考えていられない。
- 6時00分
- タクシーを呼んだが、家が入り組んだ場所にあるので大通りまで出てきてくれとのこと。これ以上問答を繰り返しても仕方ないと思い、大通りまで這うようにして歩く。大通りに着くと、道端でうずくまって待つ。この時期だと朝は寒い。
- 6時10分
- しばらくするとタクシーが到着し、再び病院の緊急外来へ。昨日は診療所に紹介状を書いてもらい連絡をしてもらっていたが、今回は勝手に来たせいか少し待たされる。
- 7時00分
- 再び診察室へ。また点滴。じっとしていれば痛みをがまんできそうだったが、結局は痛み止めの注射をしてもらう。
- 8時00分
- 血液検査の結果、だいぶ炎症反応が出ているよう。お腹の右下を押さえると痛く(押さえて離した時のほうが痛かったかも)、ひどい状態のよう。外科の先生から、入院して手術が必要なことを告げられる。実家に電話をして入院することになったと伝える。
- 8時20分
- 4階の病室に移動。緊急手術のため、手術がいつになるか分からない。手術の説明を家族も聞いてもらう必要があるらしく、実家に電話をして父に来てもらうことにする。実家は隣の県なので、到着に2時間以上はかかると予想。
- 8時45分
- 会社に手術をすることになった旨の連絡を入れる。
- 9時〜11時
- 手術の説明やら準備やら。看護婦さんに毛を剃られて恥かしかったが、とにかく腹が痛かったのでどうでもよかった。
- 11時ごろ
- 父が病院に到着。あまり頼りにはならないが、いちおう一安心。パジャマを持ってきてくれたのが一番ありがたかった。簡単とは言えいちおう手術なんで、何が起こるか分からないので、手術前に家族と会うと心強い。
- 12時ごろ
- 13時半から手術と告げられる。
- 13時20分
- 手術室への移動準備。下着を全部脱ぐが、エコノミー症候群対策でややきつめの靴下を履かされる。
- 13時30分
- 手術室に移動開始。まな板の鯉状態。
- 14時ごろ
- 手術室台に移され、麻酔の注射を背中(脊髄?)にされる。効きが悪く、効き具合のチェックで針を刺されたのが痛かった。結局2本目の麻酔注射をされる。2本目はかなり効き、まず、足がしびれて締め付けられるような感覚を感じる。胸から下は感覚ゼロ。腹痛も感じなくなるのがうれしい。
- 手術中
- 布で腹を何されているのか隠されている。まあ、自分の腹を切ってる絵を見たいとは思わないが。手術室はとても寒く、ガタガタ震えていた。手をしばられて血圧計やら何やらをつながれていたので、しばられた箇所が痛かった。
- 15時ごろ
- 手術が無事完了。本当に何も感じなかった。病室に運ばれたが、今回は大部屋では無く個室。
- 16時ごろ
- 会社に手術が終わったという連絡を入れる。先輩は驚いていたが、そう言えば手術がいつ行われるか不明という連絡しか入れていなかった。まあ、事実だし、手術の時間を告げられた頃は腹が痛くて歩ける状態じゃなかったので電話できなかったし。
- 夕方
- 麻酔が効いているので、足の感覚が全く無い。膝から下を切られても気付かないんだろな、と想像。
- 夜
- 2時間ごとに血圧やら測られる。でも、あの嫌な痛みは無いので問題なし。腹減った。そう言えば、手術前からすでに空腹だった。麻酔は20時ごろに切れてきたと思う。
11月2日(木)
尿の管を抜いた時が痛かった。その日一日は小便をする度に激痛。
暇つぶしアイテムが小説1冊という悲しさ。パソコンが恋しい。早く治りたかったので、とにかく歩くことを努めた。
手術の翌日ということで、この日は飯無し。とにかく腹減った。
11月3日(金)
朝に五分がゆが出る。久々の食事。おかゆがあれほどおいしく感じられたのが印象的。味噌汁はちょっと辛かったな。
ただ、残念なのがせっかくの連休が丸つぶれということ。ヴァイオリンの練習を本格的に始めようと練習室を予約しまくっていたのに全部キャンセル。
11月4日(土)
食事はふつうのおかゆになる。米の粒が味わえます。
親戚がお見舞いに来てくれてにぎやかだったが、帰った後は暇。せっかくVAIOのtypeU持ってるのに、こんな最適な状況で使えないのが歯がゆい。入院を予想して持ってきておくんだったと後悔。
11月5日(日)
もう普通の食事がOK。
そして昼すぎに退院。退院する時はあっさりしてるね。